モン族は250の村に19,082世帯、151,080人が居住し北部タイの広域にまたがって住んでいます。自称はモン(HMONG)で、「自由」とか「独立自尊」の意味になります。彼らの民族的性格をよく表わしている民族名です。
毎年12月から1月頃に行われる、モン族のお正月祭り(ぺエ・チャオ・モン)はまた華やかです。村の広場では、色鮮やかで細かい刺繍やアップリケを施したろうけつ染の襞スカートに、エプロン、その上にさらに荘厳な銀のアクセサリーをちりばめた若い娘たちが、若者たちと「ジュポー」と呼ばれる鞠投げ遊びをします。
チェンマイの郊外は、タイ最高峰ドイ・インタノン(標高2565メートル)をはじめとした峰々が連なる自然豊かな山岳地帯。それらを訪れるトレッキングツアーは、大木が生い茂る密林を分け入って滝壺で水浴びをしたり、色とりどりの美しい鳥や野生の花を観賞したり、またエレファント・ライドや筏下りに挑戦したりと楽しみが盛りだくさんです。さらに、ドイ・アーンカーンやフアイナムダン国立公園などでモン族やカレン族といった山岳民族の村に滞在し、その暮らしに触れることができるのも北部ならではの醍醐味。竹で編まれた高床式の家屋に泊まり山岳民族の伝統的な料理のもてなしを受けたり、女性たちの機織りの見学をしたりと、電気も水道もない村での素朴な営みは貴重な体験です。